Arduino TIANの概要
Arduino TIANというボードを使う機会があったので、このボードについていろいろと紹介して行こうと思います。
Arduino TIANとは
Linuxが動いて、Wi-Fi、Bluetooth、Ethernetがついてるボード…らしです。
ボード価格は1個1万円程度とArduinoとしてはかなり高価なボードです。
下記ページにて詳しい説明があります。
www.arduino.org
このArduinoボードは普通のArduinoボードとは少し違っていて、Linuxが動くマイクロプロセッサと、ArduinoIDEで開発できるマイクロコントローラが載っていて、それらのチップはシリアルで通信をしているようです。
この仕様についてブロック図で見ていきましょう。
Arduino TIANの回路図(ブロック図)
Arduino TIANのホームページにあるarduino-tian-schematic.pdfを見てみると、1ページ目にこのボードのブロック図が示されています。
この図を見ると2つのCPUがあるのがわかります。
・MIPS 74K CPU
Linuxが動くCPUでAtheros AR9342というMIPSプロセッサです。
・SAMD21G18
ArduinoIDEで開発できるCPUで、アーキテクチャはARM Cortex-M0+です。
この2つのCPUはシリアル通信で相互に通信ができるようです。
続いて各モジュールについて詳しく見ていきましょう。
・Wi-Fiモジュール
MIPS 74K CPUに接続されています。
Linux側から使うようです。
ArduinoIDEに入っているWi-Fiサンプルプロジェクトは使うことができなさそうです。
・CP2105(USB-UART)
USB-UART変換チップです。
こちらはMIPS 74K CPUとSAMD21G18Aのどちらにも繋がっています。
実際にPCにUSB接続するとCOMポートが2つ認識されます。
SAMD21G18Aとの接続ではArduino UNOのように、プログラムの書き込み、シリアル通信のコンソールとして動作します。
MIPS 74K CPUとの接続ではLinuxのコンソール画面が出てきました。こちらからOSを操作することができそうです。
・AU6350(USB2.0 HUB)
USBハブチップです。ホストはMIPS 74K CPUとなっています。
USBデバイスとして
・SAMD21G18A
・Bluetoothドングル
・基板上のUSBコネクタ
・ピンヘッダのD+、D-ピン
が接続されています。
USB関連(Bluetoothも含め)はLinux側から制御するようです。
ArduinoIDE側ではUSBデバイスの開発が可能なようです。
・ピンヘッダ
Arduino互換のデザインとなっているピンヘッダはSAMD21G18Aに接続されています。
ArduinoIDEから通常の開発と同様に操作することができます。